侍を語る記

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歴史瓦版本舗伊勢屋が提供する「史跡と人物をリンクさせるブログ」

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

豊臣家臣団 その8

「打倒三成」を合言葉に熱量を帯びた東軍に引き換え、密かに家康に通じる増田長盛・いきがかりで西軍に属すことになった島津義弘・家中分裂の後味が悪い宇喜多秀家・一族の意見統一が図られない毛利輝元、調略の手が深く入り込んだ小早川秀秋(のちの小早川…

豊臣家臣団 その7

また、三成は督戦という形で伏見城攻撃に姿を現しただけで、丹後田辺城・伊勢松坂城・同安濃津城・近江大津城などの攻城戦には関わっていない。そこには重要な共通点があるように思われる。 伏見城は鳥居元忠はじめ家康家臣が相手であるが、他の城はいずれも…

豊臣家臣団 その6

そもそも、豊臣家の一奉行でしかなかった三成が、毛利家や島津家の上に立って西軍を指揮するカリスマにはなれるはずもない。彼は豊臣家の忠実な吏僚の立場で誰よりも家康を警戒するがゆえに手を組むことを許さなかっただけである。 本来、石田三成・長束正家…