千葉県松戸市常盤平陣屋前
金ヶ作陣屋跡碑慶長19年(1614)に綿貫政家が家康より野馬奉行を拝命し世襲していることから、江戸初期に小金牧の原型が存在したことは明らかである。
江戸にほど近い地域における馬の生産地として、幕府が直轄してきた歴史がある。
松戸市殿平賀 熊耳山慶林寺 綿貫政家夫妻墓往年の時代劇「暴れん坊将軍」のオープニングで、徳川吉宗が波打ち際で馬を駆るシーンが印象的だが、まさにその吉宗が名馬育成のために小金牧を整備したのは興味深い。
松戸市五香6丁目 五香十字路付近 野馬除土手そこで、幕府代官に任命された小宮山昌世は、辻守誠の四男で小宮山昌言の養子となった人物である。
小宮山氏といえば、戦国期に小金高城氏の家臣に小宮山土佐守という人物がいたことから地元出身とも考えられるが、小宮山昌○の名乗りであること、また昌世がその後、甲斐石和代官を歴任した事実を総合すると、武田遺臣の末裔の可能性は高い。
一方、享保の改革の一環として、現在の船橋市や松戸市周辺の新田開発が推進された。松戸市内に残る高塚新田・田中新田・松戸新田・串崎新田などの地名は、吉宗の時代より前からすでに開発が始まっていたものもあるが、江戸時代を通じて幾度かの開発を経て現在に至る。
以上の重要拠点となったのが、金ヶ作陣屋こと常盤平陣屋である。
松戸市五香6丁目 五香十字路付近 野馬除土手